実際にやってみた!セカンドオピニオン【体験談】~その4~ のつづきです。
《目次》
1.決意
いやでしたが……。
でも、『セカンドオピニオン』のすべての始まりは、これです。
本当は避けてこっそりやりたかったけど……。
セカンドオピニオンを伺いたいジニアス先生は以前私の主治医だったわけですが、
彼去りし後、一度ノーマル先生に手術してもらったりということもあるし、
今現在、最新の診療情報を握っているのは主治医ノーマル先生ですからね……。
うう、厳しい。
“医者に逆らう” という心的圧迫は結構キツイものです。
自分の身体のことですから、お医者様にはそもそもの前提から
自分の身体を人質にとられているようなものです。
自分の人生そのもの、自分の命そのもの。
それを握られているのですから。
でも。
だからこそ。
やっぱりお医者様との信頼関係というのは大変重要だと思うのです。
もう、やるしかないのです!
ということで、一応言うべきことを整理して
ノーマル先生との面談に臨みました。
2.主治医と面談をする
前回の定期健診から2週間。約束の日。
きっとノーマル先生は、当然「先生の仰る通りに服薬をします」という
結果になると思われていたのでしょう。
先生の中では当たり前のシナリオとして進んでいたストーリーがあったようで、
いつの間にか(ひと言もそんな話はしていないのですが)、
私は 年齢的なことで子供を諦めました 、という事になっていました。
(チラッと見えた電子カルテにもそんなように書いてありました)
うう。
この点に関しては、私も悪かったのかな~……。
でも、
「年齢的にはかなり無理はあるんですけどね、ここまでくるとやっぱり
もうこのままいきたい、って思っちゃうんですよね」
というような言い方をしたと記憶しています。
いや、でも、子供子供~ぉと名言はしていないとしても、ニュアンス的には
「子供ほしい」という方向でお話したつもりなんですよ。まじ。
やはり、この人とは意思疎通が難しいと改めて思い……。
やわらかい物言いを心掛けながら、
・子供を諦めてはいないこと
・(この病気としては) 年齢が若いし、服薬は術後やめることもできると
以前(ジニアス先生から)聞いた
・薬での根治は望めないので手術での根治を目指すという方向で進んでいたと
認識していたが、薬を一生続けるというのは “根治” と言えるのか
※根治……病気をもとから治すこと。完全に病気が治ること。
という、服薬を直ちに始めたくはない理由と、
そもそも一生続けるというのは根治といえるのかという疑問を
話してみました。
いつものようにパンパン活舌良く、明朗快活に話を進めるノーマル先生。
(だからこそ逆にちゃんと聞いてくれてない気がするのです。こちらの身体の大事を
そんな “明朗快活に” ちゃっちゃとさばかれても納得いかね~んですけど、
と思っちゃうのよ)
話を進めるにつれて、だんだんと雲行きが怪しくなっていきました。
「ジニアス先生の時には…」というニュアンスを挟むと、
ノーマル先生は早口で被せるように話をさえぎってきたり、
笑い飛ばしたりします。
以下はあくまで私見です。
病院HPで見た医師の序列を見ると、ジニアス先生は上の方で、
ノーマル先生は下から数えた方が早い感じでした。
先生の技術(認定医・専門医・所属学会等) の表記などを比較しても
ジニアス先生とノーマル先生の間には隔たりがあり、
ジニアス先生がかなり優秀であったことは確かだと思います。
お互い若い医師であるジニアス先生とノーマル先生。
もちろん先生方の事情はわかりません。
でも、もしかしたらノーマル先生はジニアス先生に対して
何某かの思いがあるかもしれないと思ってしまいました。
なので、なるべくお2人を比較するような流れにならないように
心を砕きながら話をしていました……。がっ!
うう~ん。
一所懸命話すのですが、やっぱり、ビミョーに人の言葉にかぶせ気味なノーマル先生の
トークは変わらず。
「こういう表があるんですよ。
みんなこれに合わせて薬のことを考えるんです。
あなたは、これで、これだから、この点数。わかります?
あなたより年下の方も一生服薬でやってますよ。」
うう~ん……。
確かにノーマル君の言ってることは正しいのでしょう。
その “表”(なんか名前忘れちゃったけど)とやらに当てはめれば
私は確かに規定の点数以上で、一生抗凝固薬飲めよ、って感じなんでしょう。
でも、もやもやとした気持ちが胸中にぶわ~っと広がっていきます。
言えるのなら、言いたい。
だから、なんだよ。
お前の言ってるの一般論じゃん。
“私” の話じゃないよね。
私の切実な望みに関して、
「だ~か~ら~!」 って感じが言葉の端々に滲み出ていらっしゃる。
となれば、こちらも徐々に対抗ムードになってしまうわけです。
今こそ、『倒せ、主治医ノーマル!』です。
決してぞんざいな物言いをしたりはしませんが、
ちょいちょい
「ジニアス先生が仰っていたのですが」
「ジニアス先生はそうは仰っていませんでしたが」
という完全比較な言葉を出してしまいました。
でも、私としても一生の問題ですので、
引くに引けません。
徐々にらちがあかね~な~、という気分になり。
「出来れば、ジニアス先生のご意見も伺いたいのですが、
可能でしょうか?」
と多少緊張しつつも、何とか切り出しました!
や~。
ここで、やっぱりきたよね。
(何とか自制してくださったのだと思われますが) ノーマル先生は
明らかに 不機嫌になりそうな表情をこらえつつ ……といった感じで、
「いいですよ。紹介状書きましょうか?」(ぷん!)
と。
プライドの高い(と思われる)ノーマル先生にとっては
屈辱的な出来事だったかと思われます。
別にノーマル先生にケンカを売りたかったわけではないの。
でも仕方がなかった……!
しかし私の心はもう、踊り出していました。
おお~っ!!やったぁ~!!
それさえ手に入れりゃこっちのもん、です!
「宜しいですか?お手数お掛けしまって申し訳ないですが、宜しくお願いします」
言葉の最後は畳みかけるようになってしまったかもしれません!
きゃは~!!
紹介状は後日送ってくださることになりました。
何とか大きな関門を越えました~。
これでジニアス先生にあえる!!
寄る辺ない小舟状態だった私は、ようやく安全な岸にたどり着けるのか?!
そこまでの自覚はなかったのですが、私は今まで相当に不安だったのかもしれません。
世界が明るく見えるくらいの安堵感に包まれたことに、自分でも少し驚きました。
こうなって本当に思いますが、信頼出来るお医者さんとの出会いって
奇跡なんだな~……。
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