《目次》
日本人はどうして自殺するのでしょう。
日本人の自殺率は先進7か国(G7:日本、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス)の中でも一番高いのだそうです。
かなり前からそんな話を聞いていましたが、
どうしてなのかはそこまでよく意識してきませんでした。
1.三浦春馬さんの自殺
三浦春馬さん(享年30歳)が7月18日に自殺したと報じられました。
特別ファンというわけではなかったのですが、本当に驚きました。
なぜなら、私のようにとりわけファンではない人間にもしっかりとした知名度があり、
あんなにカッコよくて、背も高くて、話題作にも出演して、
主役もやって、歌もすごく上手くて、演技もハッとするものがあり、
周りの噂でも真面目で謙虚で、いい人だったと……。
そんな人が、自殺します?
私が彼のように生まれていたら、毎日うきうきではないかな、って思ってしまいます。
私だってあんな風にカッコよく生まれていたら、ばりばり俳優やってますよ。
何したってカッコいいし、どんな服着たってカッコいいし、
鏡見るたびうっとりだし、モテモテだし、
仕事もやりがいあるし(私に演技力あればの話ですがね)。
今回のこの衝撃的な訃報は、三浦春馬さんの友人の方々にも
少なからぬショックを与えたものと思います。
城田優「本当に好き」三浦春馬さんとの間にあった10年友情https://jisin.jp/entertainment/entertainment-news/1877974/
俳優の城田優(34)が7月18日、音楽特番「音楽の日2020」(TBS系)でGReeeeNの「キセキ」を歌唱した。その目には涙が溜まり、声を震わせるシーンもあった。同日、訃報が伝えられた三浦春馬さん(享年30)を思ったのだろうかーー。
派手に飲み歩くようなタイプでもなく、
「周りへの気配りが細やかで、真面目でストイック」
という評価があった彼。
ふざけているわけではないのですが、
私が今まで自殺しなかったのは、
「周りへの気配りが雑で、不真面目でテキトー」
だったからかもしれません。
2.私の希死念慮 ~人が死にたくなる時~
所詮他人事としてあれこれ妄想したわけですが、
ご本人にとっては相当に深刻な問題があったのでしょう。
私も若い頃はかなり不安定で社会不適合なダメ人間の自覚があったので、
自分に価値を見出せず、感情の起伏も激しく、人間関係も上手く構築できず、
そうしたみっともない自分ともなかなか向き合えず。
何かある度、地獄のように落ち込んでは、
「本当に死にたい……」
と思うことも度々ありました。
とういか、
「今すぐ私の真上に隕石が落ちて来て即死」とか、
「UFOが来て私をさらってくれる」とか、
「今日の最悪の私を知っている人間全員の記憶をレーザービームで消す」とか、
「むかつくアイツが異次元にワープする」とか。
情けなくしょうもない白昼夢と後ろ暗い願望の中で悶え苦しみ、
お酒飲んで不健康に気を紛らわすという無益なことを繰り返していました。
それでも。私が自殺することはありませんでした。
なぜか?
それは、「面倒臭い」し「怖い」からです。
死ぬのは「面倒くさい」
私なんて死んじゃえ、と思ったとしても、
・上手く死ねるのか
・どこで死ぬのか
・楽な死に方はあるのか
・恥ずかしい遺品(日記など)をどうするのか
・私物をどう整理するのか、どこへ捨てればいいのか
・周りの人間はどう思うのか、家族はどう見られるのか
・周りの人間に精神的に酷いダメージを与えてしまうのではないか
・そもそも突き詰めて死ぬことを考えるのが面倒くさい
ちょっと死のうと思っても、考えることは次から次へと出てきます。
辛くて苦しいから死にたいのに、死ぬためにあれこれ決めなければならない。
これはかなり面倒くさい。
死ぬのは「怖い」
・死ぬのは痛くて苦しいかもしれない
・死んだあと、自分はどこへ行くのか?
自殺者は地獄に墜ちて苦しむのではないか?
・死んだあと、自分はどうなるのか?
無になるのか? それとも地縛霊になって動けなくなるのか?
真実を知り得ないことなので怖い。
臨死体験などを読んでみても、
・「光があって」
・「トンネルをくぐって」
・死んだ親から「まだ来るな」と言われた
・霊感が芽生えた
とか、「わかんね~よ」的なことばかり。
結局、「完全に死んで、今どこどこにいるよ」なんてことを
親切に教えてくれる人(霊?)というのはいないのです。
(美輪明宏さんとか江原啓之さんに訊けばわかるのでしょうか……
ほんとに教えて欲しい~)
「死」というのは未知の領域です。
「死んだあとは人こうしてこうして……」というような
自殺者向けのチュートリアルはありません。
人間は未知のことに対して恐怖を感じるものなのです。
3.実際に自殺してしまう人
だからこそ、
「本当に自殺する」
というのは、相当な覚悟と決意があったのではないかと。
違法薬物などをやっていて気分が落ちて……ということも
もしかしたらあったのかもしれないと考えましたが、
周りの人の三浦春馬さんへの評価を考えるとそれはどうもしっくりきませんでした。
本人の気質が大いに関係があったのではないかとも思います。
・自分に厳しい
・突き詰めていくタイプ
・優しく神経が細やか
というところがあったようなので、
物事に対してなあなあにできない性格だったのかもしれません。
きちんと考えて、しっかりしなくてはと自分を追い込んで、
でも周りにも気配りをしなければと思い、
気を抜ける瞬間が少なかったのかもしれないな~と……。
「死ぬこと」に対しても決して 逃げ場を作らず、 真剣に追及してしまった
結果なのではないかと。
真面目な人ほど……という。
そして、残念ながら、やはり日本人だからだという理由も少なからずあったのかも……。
[三浦春馬さんの手帳から、日記のような形式で「役作りへの悩み」や「死生観」などに
ついての記述が見付ったそうです。やはり、すごく真摯に考える人だったようです
(7月20日)]
日本人はなぜ自殺するのか?【考察】 ~三浦春馬さん自殺~その2 へつづく
コメント